発達

みんないい子だよ。

子育て相談を受け付けております。1人で抱え込まず、気軽に気持ちを言えたり、悩みを相談できる場所作りをしたいと思っています。

人の価値観について

職員と、日本の教育は、点数を取れば高ければ高いほど良いという価値観を植え付けられているという話をしました。

何かの試験を受けるとして、合格点70だったとしても、日本人は100を目指す。そんなの日本人だけだよと。外国人は、70なら70取ればいいじゃんって。

確かに。常に数字に操られていた気がします。

向上心とか、自分がどれくらいできるか試すという意味ではいい気もするのですが、そこに縛られて、良い点、良い順位を取らないと親に叱られるとか、先生に評価して貰えないとか、何となく気持ちが追い込まれていたように思います。

通知表、内申点など、数字で人の評価が決まって来ました。点数が高い人は価値が高い人とまでは行かなくても、何となく優等生は良いイメージですよね。

知能検査でも同じことが言えて、私の職場に通っているお子さん達も発達検査を定期的に受けてきます。

その数字に一喜一憂される保護者さんも多いです。

良い場合は、問題ないのですが、思ったより悪かった場合、「もう少し上がってると思ったのに…」そう言って、落ち込んでいらっしゃる姿をたびたび目にします。

保護者さんがそう思われるのは、いつも見ていて、何らかの根拠があると思います。

なので、私も私が知っている限りでお子さんが伸びたところをお伝えするようにしています。

でも、もしかしてただの慰めだと思われていたら?と思うこともあります。

お子さんの伸びたところやいいところは、数字に表れない場合もあります。

発達検査の結果がすべてではないのです。

でも、数字が良いことがいいという価値観を植え付けられている私たちは、そこについとらわれてしまいがちです。(私たちと書きましたが、私が保護者さんにお子さんのことをお話する時は、数字ではないほんとの姿をお伝えしています。)

数字は目安にはなりますが、子どものすべてではありません。例えば、社会性、優しさ、共感性の適度な高さ、そういうことは、数字には、表れません。

社会に出た時に必要になるのは、数字で出るものか、それ以外のものかどちらでしょう。

両方兼ね備えているのが1番ですが、どちらか選ぶとしたら?

私が普段関わることの多い自閉症スペクトラムのお子さんは、そこに困り事を抱えていることが多いです。

そこを少しでも克服していく(薄めていく)ことが、生きづらさを少なくしていくことになります。

そのためには、人に興味を持つこと、共感することが大切です。それがないと、人の気持ちを考える、空気を読むなどは難しいです。

まずは、自分の世界から視野を広げて、もっと楽しいことあるということを知らせていかないといけないですね。

人を意識することなども、点数を上げるために、話を聞けるようにしようという目的とは少し違って、人としてというところに重きを置けたらと思っています。

植え付けられた価値観を払拭するのは、なかなか難しいですが、人間らしい生き方をしていきたいと思います。