お子さんの事例から
梅雨時でもあり、気圧が不安定なこの頃。しかも新学期の疲れが出る頃でもあります。
それが、体調面に出るのか、心の面に出るのかというのは、お子さんによって違いますね。
年長さんは特にやもう大きいんだからと言われて頑張るものの、まだ5歳や6歳ですもんね。
限界ありますよね。
先日、兄弟の兄の方が、ごっこ遊びの最中に、「僕は本当は弟がいいんだ」と言っていたと担当の先生から聞きました。
また、違うお子さんは幼稚園に行きたくないと言っていたそうですが、理由は「先生が鬼ごっこに誘って来てやらなきゃ行けないのが嫌だ」ということでした。
大人はこどもを乗せるためや、大きくなった意識付けをするために年長になることやお兄ちゃんだから、頑張ってなど言ったり、園の先生はお友達と遊べない様子を何とかしようと思って遊びに誘うようにしたりするわけですが、思わぬ苦痛を与えていることがあるということを最近改めて思っています。
何故苦痛になってしまうのか。
それは、なぜそう言われるのか、なぜやらなければいけないのかということが、子どもの中で理解されていないからです。
例えば年長になることを、ずっと憧れて楽しみにしていたお子さんでも、なんで?って聞かれたら、かっこいい(かっこよく見えた)からということでしょう。いざ、自分が年長になってみたら、あれ?あまり何も変わらない。むしろ忙しい毎日になって大変になったとしたら、頑張れるのは、長くて2ヶ月くらいだと思います。モチベーション上げるための効果はすぐに終了です。
誰かを面倒見てあげたいとか、これが出来るようになりたいとかいった目的があれば別ですけどね。
兄弟の場合も同じですね。お兄ちゃんやお姉ちゃんとはいえ、まだ幼児だったり、年が近い場合は、不公平さを感じると思います。この場合も下の子が大好きで大好きでってことなら、喜んで上の子の役割を果たしてくれるでしょう。
園への行きしぶりの件でも、まだそんなに仲良くないお友達と遊ばないといけないことに違和感を感じたのでしょう。
この3つの事例に共通することは、必要性です。
自分の中に目的やメリットがないのにただ年が少し上なだけで負担が増える。そう思ったらやりたくないですね。1つ目2つ目のじれいがそうですね。3つ目の事例のお子さんは、1人で遊ぶ方が好きなお子さんなので、メリットないですよね。
さて、どうやってメリットを持たせていくか。それは、人のためになんかしてあげたい、一緒に遊びたいそう思えることです。
小さいお子さんには、難しいことですが、まずは大好きになること。
私の話の中によく出てくる自閉スペクトラム症のお子さんの場合、余計に人が大好きということを感じにくく、相手が自分のことを思ってくれていることも感じにくいので、こちらの思いは恩着せがまじくなく、ストレートに伝えること、できるだけたくさんの大人と関わって、味方が沢山いることを知って、まず、大好きな大人を増やすことが大事です。
家族の場合は、どの子も大切。可能であれば、5分でいいので、親子2人きりの時間を作る。
園や療育施設の先生は、まだ変わったばかりの場合もあると思います。
まずは、子ども同士よりも先生と遊ぶことを楽しくならないと、お友達と遊ぶ事は楽しく感じないので、せっかくの仲介が空回りしています。
人を好きになること、自分が好かれていると感じること。普通にできそうな所でつまづいているお子さんがいます。
今一度そこに、目を向けて頂けたら、より子どもを理解出来るのではと感じています。