発達

みんないい子だよ。

子育て相談を受け付けております。1人で抱え込まず、気軽に気持ちを言えたり、悩みを相談できる場所作りをしたいと思っています。

カードについて

Twitterでも書いたのですが、先日私の勤務する事業所で、子どもを待ちながら、発達障害について書かれた本を読んでいらっしゃるお母様がおられました。そのお母様とお子さんについてお話をした時に、その本の内容の話になり、著者の方がフラッシュカードについてご記載をされている、フラッシュカードは、発達障害の子どもには過刺激、ただ見せているだけでは、意味が無いと否定的なことが書いてあるとのこと。ネット検索しても否定的なことしか書いてないと。他事業所の話も出てきたので、立場上、中立の立場でお話をして、その場は終わりました。

ただ、私個人の考えとして、その本の著者に賛同します。

フラッシュカードは、昔から幼児教室などでよく使われ、高速で見ていくことにより、子どもの中に言葉が溜まっていくという考え方でやられていたものだと思います。サブリミナル効果と同じようなものかな?と思います。

ただ、発達障害の子にフラッシュカードを使う場合、それが強くインプットされたら、言葉が出ている子の場合、それが1人で繰り返し同じことを言うことを助長させる可能性があります。そして、使うカードにもよりますが、意味と繋がってなかったら、本当の発語(唱えているだけではなくて、人との関わりに使う言葉)には繋がりにくいのではないかと思います。

発達が遅れている場合、平面での認識がまだ出来ていない場合があります。平面で見せる前に立体のもの(フィギュアやおままごとセットなど)に充分関わって、触って、遊んでどういうものか認識していく必要があります。

平面のものの認識ができている子であっても、同じカードを使い続けることにより、認識の偏りが出来てしまいます。例えばりんご=そのカードのりんごというように、そのカードの絵のものだけがりんごだと思ってしまう危険性もあります。他の絵を見せられても、それがりんごとは分からないということです。

色んなものに触れさせるそして、同時にものの名前を教えていく。その方が子どもにとって、良い影響を与えるように思います。

身近なもの、そして、子どもにとって必要で、すぐに使えそうなものを初めに教えてあげた方が言葉を使う意味や伝わった嬉しさが分かり、もっと人に対して言いたくなるのではないでしょうか。

そして、もうひとつ、カードは名詞が多く、動詞、形容詞があっても、絵では分かりにくいです。動詞や形容詞を教えるには、実際動いたり、実際体験する方がずっとずっと分かりやすいです。そうした時にやはり遊びや様々な経験が生きて来ます。

コロナウィルスの影響でなかなか外出も出来ないとは思いますが、日常の中で子どもがしていること、親子で一緒にしていることを実況のように言っていき、言葉と動作、言葉と様子の一致をさせていく。発語がない子には単語で、単語の発語の子には単語か2語文、2語文の発語の子には2語文か3語分で。3語分以上の子には簡単な文章で。

人との関わりの中で言葉を覚えていった方が実用的でもあり、言葉で伝えようとする意欲も湧きます。

カードを使うことが全く悪いというわけでもありませんが、使い方が大事なのと、それよりも人との関わりの方が子どもに与える影響は有効なものになるのではないかと思います。