発達

みんないい子だよ。

子育て相談を受け付けております。1人で抱え込まず、気軽に気持ちを言えたり、悩みを相談できる場所作りをしたいと思っています。

親子の距離感について

子どもの将来について、親が考える時、幸せを考えない人はいないと思います。

幸せな将来の形は人それぞれだと思いますが、幸せになるために、親は、躾をしたり、勉強を教えたり、社会のルールを教えたりするわけです。

幸せを考えるあまり、時に距離感を見失うことが親にはあります。親も子どもも1人の個人であることは分かりつつも、親の尺度で子どもに物事を教えてしまうことがあります。

ある家庭での例ですが、奥さんを病気で無くしてしまい、シングルファーザー、3人のお子さんがいます。当時、高校生から中学生のお子さんでしたが、お父様は、責任感が大変強い方で、1人で育てていくことにしっかりとやらなければととても一生懸命です。お父様も、1番上のお子さんも優秀、2番目のお子さんがあまり成績が良くないことに不安感と、なぜ分からないんだという焦燥感で、叱ってばかり。1番下のお子さんは、発達障害があり、本当は、できることがたくさんあるのに、全部やってあげてしまうという、アンバランスさがありました。お父様は一生懸命なんだけれど、2番目のお子さんには、自分が優秀なため、分かるはずと、お子さんの立場に立って、丁寧に教えていくということができませんでした。

そして、1番下のお子さんは、やってもらえるので、できることもお父様に全てやってもらってしまい、伸びるはずの力がなかなか芽生えませんでした。発達障害のお子さんに対して、どのように接したら良いか、分からなかったというのが、この行動の理由だと思います。

上手く家庭が回らないことに、悩んでしまうお父様。

真面目な方だけに、自分がしている事は、子どもを思ってのことだと信じて疑っていませんでした。

そんな現状が分かり、少しずつ、お父様の気持ちも傷付けないようアプローチしていき、改善していきましたが、家庭のことが外に出てこなかったらと思うと、怖いなと思う出来事でした。

経験が、その人個人を作っていくので、それぞれ自分の尺度があります。

けれども、それが子どもにも当てはまるのか、というのは絶対ではありません。

悪気はなくても、良かれと思うことも、必ず良いとは限らない、子どもにも意思があり、個性があるのです。

なんか、上手くいかないな、一生懸命やっているのに・・・と感じる時は、もしかしたら、親子の尺度にズレが生じているかもしれません。

一心同体のようにかわいい子どもですが、1度落ち着いて考えてみると、上手くいかない答えが見つかるかもしれません。

少し距離を取って、客観的に子どもを見てみることも時には大切です。忙しい毎日ですが、そういう時こそ、少し落ち着く時間を取ってみてください。